これが私の仕事
荷主である麻生セメント株式会社のセメント製品を専門に輸送する、セメントタンカーの運航をサポートする業務を担当しています。予定通りにセメントを輸送先に届けられるように運航スケジュールの調整を行うことが主ですが、時化による輸送の遅れを回避したり、より効率的な輸送ができるルートがある場合など、荷主と船長との仲介役として輸送スケジュールを大幅に変更するよう提案することもあります。荷主から運航スケジュールが送られてきたらすぐに、気象・海象の予報と各港の特徴や制限、潮の流れも加味した航海時間を確認して、船長と打合せを行います。この事前準備を迅速に行うことによって、予定通りに運航できるかどうかが決まると思っているので、常に事前情報の収集を行い、スピーディな打合せを心がけています。
ある運航スケジュールの打合せを船長と行っていた際に、輸送ルートの航海時間や海象を考えると、指示されたスケジュール通りに輸送できない懸念がありました。船長は、何とか早く仕事を終わらせて、速力を上げて走ってみれば間に合うのではと言いましたが、そのためには乗組員が通常より早い時間から準備をしたり、休息時間を犠牲にしなければならない可能性がありました。まだ一人前とは言えなかった頃の私が悩まずにいられるよう配慮してくれたようですが、事故なく安全に輸送を行うためには乗組員の十分な休息が不可欠であると考え、私は荷主に交渉することにしました。船長も「そこまで言うなら交渉は任せる」と言ってくれて、相談の結果、別の港への輸送に変更しても問題ない状況であったため、無理なく運航できることになりました。
信頼関係によってできた安全輸送
日本を支える総合物流企業としてのやりがい
就職活動をしていた頃、物流業界のことは全く視野に入れていませんでしたが、合同説明会で当社の業務内容を聞き、特に海上輸送に興味を持ちました。島国である日本は海上輸送が不可欠であり、様々なニーズに対応できる船舶やノウハウを有している実績を持つ鶴丸海運で働くことで、日本の産業の一部に関われるやりがいを感じられるのではないかと思うようになりました。後に、トラック輸送や港湾荷役、倉庫業なども含めて総合一貫物流を担っていることを知り、100年企業でありながら新しいことにも挑戦して変化し続ける姿勢に共感し、入社を決めました。